小学校の先生、転職する!

小学校で長く働いたけれど、耐え兼ねて転職を決意した先生のブログ

遠回りが実は近道〜指導の仕方

お久しぶりです。

仕事を言い訳に更新を止めてました。またボチボチ書いていきます。

さて今回は自分の転職までのお話とは違い、児童生徒指導のお話です。

難しいですよね。時間もない中、確実に指導したい。でも、中途半端だと子どもにモヤモヤが残り、シコリとなって後々大爆発、もしくは保護者のクレームへと派生。そうなっては余計時間が無くなる、さらには自分を追い込んでしまいます。そうならないためにも、指導は丁寧にしていきたい。そんなお話

目次

①結局時間をかけましょう

②質問項目は用意しときましょう

③話は全部聞きましょう

④個別で話し、まとめは全員で

⑤その時クラスは?

 

①結局時間をかけましょう

これにつきます

今の時間を惜しんで後々苦労するなら今この瞬間に徹して指導をしてしまいましょう。

もちろん指導内容で時間のかけ方の目安は持っておきましょう。

いじめや物の紛失、ケガに繋がったこと、ケンカなどはしっかり時間を取りましょう。

ただ、無駄に説教が長いとかだらだら話を聞くのは良くありません。

 

②質問項目は用意しときましょう

だらだら話をさせるとどこから話が始まったのかとかぐちゃぐちゃになってしまいます。

だから、あらかじめこちらが聞くことは用意しときます。5W1Hで時系列順に聞くことを基本としましょう。

 

③話は全部聞きましょう

子どもの話って横道に逸れることが多いですが、しっかり聞いてあげないと教師も信頼されません。この先生は聞いてくれるって思ってもらえて初めてさらけ出してくれるものもあると思います。

 

④個別で離し、まとめは全員で

関係する生徒が複数人いる場合は、1人ずつ話を聞きましょうね。まとめて話を聞くと話せない子や何となく話を合わせてしまって違った事実が出来上がることもあります。

1人ずつ聞いて、合ってる所や違っている所を確認して、最後にまとめて話をしていく事が大切です。そして最後に指導しましょう。

個別で指導までしてしまうと全体で2度目の指導になり子どもにとっては聞くのが面倒くさいものになりますからね

 

⑤その時クラスは?

時間がかかる場合は自学自習になるときもありました。こういうときのために子どもたちが自分で学習できる習慣や方法を常日頃から指導しておきましょうね。

また、それが難しいクラスであれば周りの先生に頼んで監督してもらったりしましょう。

この時大切な事は指導が終わったときにちゃんと他の子たちにも説明して、時間をかけさせてくれたことにお礼を言う事です。

クラスの授業時間が最も大切であるが、この指導はクラスがより良くなるために必要であったことなども伝えると良いですね。

 

さて、今回は指導の仕方を大まかに書いてみました。もちろん細かい所は省略してますが、それはそれで1つの記事に出来そうなので、今後書いていければと思います。

復帰1号はこの辺りで締めますか。

またこれからもどうぞよろしくお願いします

 

これって何のため?誰のため?研究授業!

皆様、遅くなって申し訳ございません。

リアルの仕事が忙しく、Twitterのみの更新をしていました。

 

転職に向かうまでのお話から寄り道して

今日は研究授業のお話!

 

研究授業、それは教員が自分の授業力を高めるため、学校でテーマを持って研究して成果と課題を出し共有するために行う授業である!

研究授業は1人の先生の1コマの授業に学校内の先生がほぼ全員参観し、子どもが帰った後に授業の反省会・討論会を行って、研究を深める!

 

うん、そうだね

それは分かる

むしろ、私は研究授業が好きな方だったし

けどね

大半の研究授業はやらなくても良いんではないかな?

 

そう思ったことを述べる前に、研究授業の良い点も先に挙げておこう

☆研究授業の良い点

1.準備した単元に詳しくなる

2.延長でその教科の授業が得意になる

3.授業を他の先生に観てもらえる

4.他の先生の授業が観られる

5.先生同士で意見の交流ができる

以上!ん?待って、結構メリット多くない?

そう、研究授業ってメリットが多い

けれど、今からデメリットも話します

 

☆研究授業をやめた方がいい理由

1.授業者のなすりつけ合いが始まる

これは見ていると嫌ですよ

そんなに嫌なら、職員会議で堂々と言えばいいのに…

と思ったことも

 

2.膨大な準備時間

これは人によりますが

やっぱり、色々準備するんですよ

一応学校の、学年の代表で授業するものですから

そうなると毎日の授業ではやらない、使わないようなものを用意するんですよ

これに学習指導案も書くわけですよ

そんな時間の余裕がどこにあるんだ?

 

3.学習指導案を書くのが面倒くさい

何度も言いますが、私は研究授業好きですよ

学習指導案も書くのが好きな方でしたが、面倒くさい

この相反する感情に共感してくださる方いますか?

それはさておき

指導案を作るのってめっちゃ時間かかるんですよね

まぁコピペしたら一瞬!って方もいるかも知れませんが

 

4.他の先生の訂正が億劫

時間をめっちゃかけて完成した指導案も翌日先輩教員に見せると大半訂正

こんな経験をした新任・若手、いるんではないですか?

この訂正作業が億劫です。

授業の方針を丸々変えられた日にゃ…恐ろしい!

しかも変更させられた授業って、自分の授業なのか?って思います

 

5.授業のスケジュールがきつい

教科書通りの時間配分では終わりません

 

6.反省会で誰も話さない

本当に先生だよね?って思っちゃうぐらい誰も発表しません!

苦労して授業までしたのに!なんて日だ!

 

結論

学校で強制する研究授業をやめよう

いやいややる人に、無理してやってもらわなくてもいいじゃない

やりたい人でやればおっけーだと思うけどなー

やりたい人が自分のやりたい教科でやればいいのに

修行後に見た世界は…

前回の続き

連日早朝から深夜まで教員という仕事に明け暮れる私

もともと完璧主義な所もある

授業の全教科と全領域は出来るようになりたい

児童に頼られ、厳しく優しい先生でありたい

保護者から先生で良かったと言われたい

教職員からも信頼される存在でありたい

教育界に一石投じたい

私という存在の意味をしっかりと持ちたい

 

いろんな欲にまみれていくと、やることが無限に湧いてくる

人は24時間しか平等に与えられないのだ

では、無限に湧くこれらの欲をどう解消するのか

それは、睡眠時間を削ることだ

寝る時間はどんどん短くなる

しかし、出来ることはどんどん増えていく

しかし、それに比例して、やりたいことが増えていく

そうすると、自分の生活を犠牲にする

この繰り返しであった

 

そんな修行の終わりは突然やってきた

修業を開始してから5年目の春、6年生の担任をしていた

修学旅行が6月にあった

修学旅行の指導を学年主任から任され、一所懸命やりきった

終わった翌日から

身体が動かなくなったのだ。

起きれない、起きようとするのに、とても力が要る

起きても準備が億劫だ

職場に着いても、何も取り掛かれないし、涙が出てくる

人の目が刺さるように感じる

 

休むことになった

仕事を出来るようになって、自分の時間を作るために修行したのに、

長期離脱することになったのだ

情けないとほっとしたの相反する感情や言葉で表現しきれない思いが渦巻く毎日

ベランダから景色を見ると、通勤通学する人の姿を見て落ち込む

そのまま顔を上げると、景色が平面に見えたのだ

そう、目の焦点が合わないのだ。脳が働こうとしてくれないのか、

何かを注視しようとしないのだ

 

今思えば、ここで止まっておかないと

もっとだめになっていたかもしれない

 

ここで転職しようか悩む

しかし、ここでは踏みとどまった

なぜなら、私にはこの仕事しかない

この仕事が好きだ!

と思えるようにまで回復したからだ

 

改めてスタートしようと新しい仕事の仕方を考え始める

その折に転勤の辞令が出たのだ

そこで、心機一転新しい自分のスタートを切った

続く

教員免許って?どんなもの?どんな資格?

さて、転職までの道筋を振り返るブログから、寄り道をします。昨今、文部科学省でも提案された臨時教員免許状が話題になっていますね。(ん?世間ではそうでもないかな?)

そこで今回は改めて教員免許って何?って所をわからない人が読んでもそれなりに理解できるように書き、なぜ今ニュースになっているのかを分かりやすく伝えていこうと思います。お付き合いよろしくお願いいたします!

今回の記事は、文部科学省がHPにアップしている「教員免許制度の概要」を基に作成しております。詳しく知りたい方は

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoin/__icsFiles/afieldfile/2019/09/09/1339300_1.pdf

を御覧ください。では、いこう!

 

 

1.教員免許って何?

本の学校で教員として働くために必要な資格。持っていないと教壇に立てない。

正しい名称は教員免許状と言います。

学校の種類(校種)や指導できる分野、取得の仕方でいくつか分類することが出来ます。

これぐらいなら、なんとなく分かりますよね?先生のための資格ってことです。

 

2.教員免許の取得方法

教員免許の取得のためには、以下の3種類の方法があります。

 

①教職課程等を有している大学等で必要単位を取得して、各都道府県の教育委員会に申請する。

②教員資格認定試験に合格する(ただし、幼稚園・小学校・特別支援学校自立支援のみ実施)。

③各都道府県の教育委員会が実施する教育職員検定(人物・学力・実務・身体面)を合格する。

 

実際に教員免許を取得する場合は、①がほとんどだと思います。教育学部や教育大学で必修授業になっていて、卒業と同時に取得できたり、教育学部がある大学で違う学部生だけど、必要単位を履修して取得できたり、社会人で通信制教育学部で必要単位を履修して取得できたり、色々な方法があります。

②は①を踏まえていない人でも教員免許を取得出来る機会を与えて、幅広く人材を確保しようと文部科学省が実施しているものです。ただし、なかなか難易度が高いようです。合格基準は公表されていませんが、サイトに依っては合格者が15%ほどのようです。

③については後述します。

 

3.教員免許は国家資格ではない!

上記しているように、教員免許は各都道府県教育委員会が発行しているものなので、国家資格ではありません。ただし、取得すればどこの自治体の委員会で発行してもらったかは関係なく、日本全国で教員として働けるので特に問題はありません。

また、一般企業の資格としても記入する事が出来ます。その企業が教育業界なら、少し有利に働くかもしれません。逆に「教員免許持ってるのに、何で一般企業を受けてるの?」って面接で聞かれるかもしれませんが…

 

4.教員免許の種類って?

1.でも書いたように教員免許は校種や指導できる分野で分類することができます。

少し細かい話になる免許もあるので、懲りずに読んでくださいね。

 (1)普通免許状

  2.①②を経て得られる免許状です。教諭(教員の事)・養護教諭(保健室の先生の事)・栄養教諭(給食・栄養指導の先生の事)として働けます。

 また、教諭に関しては校種によって小学校・中学校・高等学校に分けられます。

 さらに、中学校・高等学校に関しては指導できる教科毎に免許があります。

 さらにさらに!普通免許状には、二種・一種・専修と3つのランクがあります。

 二種から専修にかけて、ランクアップしていく感じです。二種免許状は短期大学卒業相当、一種免許状は大学卒業相当、専修免許状は大学院修了相当の違いです。しかし、指導できる範囲に違いはありませんので、ご安心を。(高等学校には二種免許状はありません。)

 しかし、勤務する自治体によっては、二種免許状だと管理職になれない、給料が少し下がる、専修免許状だと給料が少し上がるといった違いがあるようです。各都道府県教育委員会に確認してくださいね。

 情報量が多いので、一旦まとめましょう。

 普通免許状は、指導できる校種、教科、ランクによって分けられます。

 ただし、養護教諭栄養教諭には校種の違いは有りません。

 免許の記し方は以下のようになります。

 例1 小学校教諭一種免許状

 例2 中学校教諭専修免許状(数学)

 例3 栄養教諭二種免許状

 これらが、日本全国の先生のほとんどが持っている普通免許でした。細かいけれど、分類の仕方が単純だから難しくはないと思います。以降は特殊な免許状の説明をしていきます。

 

 (2)特別免許状

 2.③を経て得られる免許状です。教諭として働けます。社会人経験が有り、教育職員検定に合格して発行されます。また、任命・雇用する者の推薦が必要です。しかも、教科に関する知識経験技能が必要で、社会的信望があり、教員の職務に対する熱意と識見が必要となります。これだけでも分かりますが、難易度は普通免許状よりも高いみたいです。しかも、この特別免許状は発行した都道府県教育委員会の学校でしか有効ではありません。

 こちらの免許を持っている方を11年間教員として働いてきて、会ったことはありません。難易度高すぎです。これなら、社会人で通信教育学部で受講して取得した方が楽だし、速い気がします。

 

 (3)臨時免許状

 さぁ話題になっている免許状にまでたどり着きましたよ!以下説明

 2.③を経て得られる免許状です。助教諭・養護助教諭として働けます。普通免許状を有する者を採用することができない場合に限り、教育職員検定を合格すると発行されます。この免許状は、(2)の特別免許状と同じく発行された都道府県教育委員会の学校でのみ有効です。また、3年間の期限付きです(教育委員会がその間に人員を確保できなければ、最長6年まで延長できます)。

 (2)の特別免許状と検定を受けるのは同じですが、条件がゆるゆるだと思いませんか?そう、これは唯一採用する側の都合で発行される免許状なのです。

 推測ですが、足りないって言っている自治体に応募者が殺到するとは思えません。だから、応募した人はかなり高い確率で合格して、臨時教員免許状が発行されて働くことになるんじゃないでしょうか?

 また、助教諭・養護助教諭という「助」の字ですが、ほとんど関係ないのではないのでしょうか?末松文部科学大臣が足りない人員は臨時教員免許の発行で補うと言っていましたから、教諭と養護教諭と同等の仕事内容だと思います。

 

5.何で臨時教員免許状の発行に至ったのか?

結論は単純で「教員になりたい人が減った、教員を辞める人が増えた」です。

その理由は、労働環境の悪化とその顕在化でしょう。

教員はやる事が年々増えています。時間内に業務が終わらないなんて事が当たり前になっています。民間企業もやる事は増えているでしょうが、そのために人員を補充したり、アウトソーシングしますよね?(それをしない企業は教員と一緒でブラックですよ)

人員の配置は昔のまま、子どもの数で学校に配置される先生の数が決まります。

しかし、子どもの数は年々減っています。業務量は増えます。1人の負担が増えます。悪循環ですね。

また、SNSの発達でその実態が公になりやすくなった事も一因です。特に昨年文部科学省が実施した教員のバトンプロジェクトで火がついた印象を受けています。思わぬ方向で活躍しました。

こうなると教員を夢見ていた人でも、諦めてしまう、避けてしまうのは仕方がないですね。

 

6.まとめ:どうすれば教員になりたい人が増えるのか

臨時教員免許状の発行で、非常事態を回避するのはまぁ良しとしましょう。しかし、ずっと臨時教員免許状を発行し続けるのは問題があります。良く言われるのが教員の質の問題です。

それまでは、教育課程を踏まえた発行や厳しい条件の試験を合格して発行していた免許状ですから、ある一定の質は担保されていました。(その中でも得手不得手ありますが)

しかし、今回の措置はほとんど誰でも先生になれてしまうんです。門戸が広がる分今までは採用しなかった人材も採用せざる負えない状況になっているのです。

これで不利益を被るのは子どもたちであって、未来の日本です。

教育に力を入れない国はいずれ衰退します。

そうならないためにも、教員の仕事を魅力あふれる仕事にすべきです。決して教師のバトンとかではなく、労働環境の改善です。業務内容の削減、外部機関に委託できるものはする、管理職の労務管理の徹底などです。

もともと教員になろうと考えている人に、教員の良い面はすでにわかっているでしょう。もちろんやるなというわけではありませんがね。

それより、この仕事を長く続けられるなと考えてもらえる。キャリアを積むことが出来ると考えてもらえる労働環境にすれば、こんなに魅力あふれる仕事はありません。

こういった所を改善していってもらいたいですね。

さて、今回はなぜ教員免許状がニュースに取り上げられているのかを、教員免許状の制度を基に記事を作成しました。自分の知識を使って、ソースも挙げながら作成しましたが、認識違い間違いがあればご指摘ください。

 

7.蛇足:校長先生と副校長先生

完全に蛇足ですが、校長先生と副校長先生として勤めるために、教員免許は必要ありません。この2つの役職は教員のマネジメントを行い、組織運営をする立場なので、子どもの前に教師として立つことがないからだと思われます。

だから、民間人出身の校長先生が誕生したりするんですね!

修行開始!数年間でメキメキ力をつける先生!人生は上向きか?

地獄のような新任時代を過ごし、修行しようと決めた2年目以降の数年間

 

まず、はじめに取り組んだのが授業力の向上

子どもが学校にいる間の大半の時間は授業時間

それなら、授業が楽しく面白くわかるものなら子どもたちは落ち着くはず!

授業に関する本は教科関係なく読み漁り

土日の有償の研究会に参加し

学習指導要領を読み

学年ごとの関連を考え

年間の単元の関連を考え

単元の目標を設定し、指導計画の作成

各授業の目標を決め、発問を設定

その授業のノートをしっかり作成

毎時間、授業後児童のノートを回収し、チェック・コメント・写真で保存

次の授業の導入では良かった児童のノートを電子黒板に映して紹介

やれることは徹底的にやった

 

次に生活指導

これも本を読み漁り

研究会に参加して

先輩に助言を求めて

児童は褒められたら動く

時には厳しい指導もする

コミュニケーションは密に取るが一定の距離感はしっかり保つ

メリハリをつけた指導を目指す

 

さらに校務分掌

体育主任を受け持って

前年度の担当者の引き継ぎを読み

一度全て自分で職員会議の提案資料を作成し直す

自分で行事などの流れを叩き込むため

さらに、翌年度のために、行事が終わったらすぐに来年度の想定をして資料作成

主任の名に恥じぬように

 

学年の会計担当も受け持ち

クラブ活動も主となって

委員会活動も主となって

林間学習や修学旅行でも中心的存在に

PTAの行事にも積極的に参加して、保護者の方々に名前を覚えてもらえるようになった

 

すごいでしょ?

今振り返ってもすごいと思う

 

これらをこなしていくために

朝は午前4時起き

学校には午前5時半に到着

退勤は午後9時10時

風呂・飯済ませて、即就寝

こんな生活を送っていた

このときは充実していた

 

と勘違いしている

まだ、身体が元気だから

我慢できているから

修行という名の茨の道を進み、その先に夢や希望を見ているから

身体が茨の棘でボロボロになっている事に気付かずに

 

数年後痛い目を見ることになる…

授業のやり方、指導の方法、仕事の効率的なやり方がわからない新任の末路

連続ものです。以前の記事もぜひ御覧ください

 

4年生の授業が始まって、最初は新しい先生が来たから子どもたちは大はしゃぎ!

それを見てただただ

「楽しそうなクラスだな〜」

と思っていただけの私

今ならわかる。この時に色々子どもたちに仕込んでいかないといけない。

けれど、この時の私はそんなことも知らず、教わらず、自分で本を読みもせず

学生時代の塾講師の経験がそうさせたのか

この時期にマナー講習でお辞儀の角度などを教えていた教育委員会がそうさせたのか

学生気分が抜けず、仕事への勉学の時間を取らなかったことがそうさせたのか

まあ、結論は自分が悪いんです

 

最初は子どもは活発に授業に参加する

手も挙げる「はいはい!」と声を出しながら

よく話に来てくれる

一緒にたくさん遊ぶ

 

しかし、どこかおかしくなってくるのは一月経ったぐらい

指示が通らない

喧嘩が増えてくる

授業はつまらなそう

反抗までしてくる

 

はい、学級崩壊の扉を開きました

もうぐちゃぐちゃ

特にクラスの女子2名が授業時間でも帰ってこない

学級の児童に自習させて探しに行く

見つけるけれど、戻らない

引っ張って教室に戻す

その時に罵詈雑言を浴びる

それが毎時間

授業も時間が短くなり、もともとうまくいかないものはもっと見られない授業に

放課後落ち込み、事務仕事の能率が落ちて、溜まる仕事

 

ある日学校の最寄駅の改札口で立ち止まってしまった

動けないのだ

通りがかったベテランの先輩に励まされながら学校まで行く

でも、事態は好転することもなく悪化の一途を辿る

学校の校舎裏に

「〇〇死ね!」〇〇は私の名前

の落書き

気が遠くなる

 

そんなことを繰り返し、励まされ、涙し、吐きそうになり、いっそこのホームから飛び込めばなどを考えるように、心身ともにボロボロだった

でも、なんとか年度末までたどり着く

修了式の日に児童の前で泣いてしまった

児童には別れを惜しむ涙に見えたのかつられて泣く児童

申し訳ない、この涙は安堵の涙だった

やっと終わったという

 

この経験から

もっと教師として力をつけよう

そして、誰よりも努力しよう

そして、誰よりも教師として素晴らしくなろう

この仕事でプロフェッショナルとして生きていく覚悟だった

この経験と覚悟から教師としての修行の日々が始まる

その道は茨の道だった

その道を抜けた先に、明るい教師人生が待ってると信じて

実際は、たくさんの落とし穴があるとも知らずに

 

余談

学級崩壊して、憔悴しきって働いていた時、養護教諭の大先輩が

「あの学年、どの先生も担任したがらなかった学年だもの。あなたの責任ではない」

とおっしゃた

え?どういうこと?

この学年入学した年から3年生までの間に、大暴れ、暴行、妨害、いじめ、傷害事件などなど起こしてきた学年だったのだ。

そんなこと挨拶と説明の時に校長から何も言われなかったよ?

確かに3クラスあって

1組 学年主任…この学校2年目、めっちゃ良い人で頼まれると断れない人

2組 私

3組 この年度転勤してきた先生

という学年構成

うーん大変なのはわかるけど、この采配はいかがなものか

余談でした

残業って何?

みなさん、残業好きですか?

自分のために使える時間を仕事に費やすことが好きな人は少ないのではないでしょうか?

まあ、残業代つくから、お金になるから良いかな〜

そんな人もいるでしょう

 

では、サービス残業はどうでしょうか?

そんな!お金にならずに、自分の時間を費やすのなんて嫌だ!と思う人が多いのではないでしょうか?

 

今の仕事が好きだから

もっと自分を高めたいから

起業したばかりで業務を回すために頑張りたいから

そうやって、前向きに、自分の意志でサービス残業をしている人もいるでしょう

 

では、教員の残業の実態はどうなっているのでしょうか?

日本教育新聞の2021年12月20日の記事では

www.kyoiku-press.com

となっております

1日の平均2時間54分、月換算にすると96時間44分という調査結果が出たようです

すでに、長時間の残業時間ということがわかりますよね?

しかも、これ残業代が出ないんです…

もう一度言います

これ残業代出ないんです!

なんで?

残業があるのは100歩譲って良しとしましょう

それでも、すべての時間に残業手当をつけられないにしても、ある程度の時間なら残業代出るんじゃないの?

そう思うでしょう?

実は公立の教職員には残業代が1円も支給されません!

いや、表現が正しくありませんね

公立の教職員にはそもそも残業というものが存在しないことになっています!

 

???

残業時間と記事に出ていますよね?

 

そのからくりは、給特法という法律にあります

給特法とは「国立の義務教育諸学校等の教諭等に対する教職調整額の支給等に関する特別措置法」の略称です。

この法律をかいつまんで、かみくだいて解説すると

第3条に

1 月給の4%の教職調整額を支給する

2 時間外勤務手当、休日勤務手当を支給しない

と定めています

予め給与を上乗せするから、残業代支給しないよということです

ん?それってみなし残業ってことじゃないの?

そういう働き方をしている業界や職種ってあるよ?

じゃあ教員は甘えているんだね!

ちょっと、待った!

少し話が違います

先程、言ったことを覚えていますか?

教員に残業は存在しない

ここがみなし残業との違いです

給特法の教職調整額の問題を話していきますね

 

教員の仕事は戦後すぐの時から業務量が多く残業が発生してしまうものだったのです

だから、教職調整額で先に払っておこうという考え方が出てきました

その代わり残業代は出さないよってことです

先程の4%上乗せという数字はこの時代の文部省の調査結果、月の平均残業時間8時間を基にして設定されています

つまり、先程の教育新聞の記事2021年の記事の96時間の残業時間と大きな差があるわけです

みなし残業でも、設定されている時間を超過する場合は、超過分の残業代を支給する決まりですよね?(それを支給してくれないよ!って所はブラック企業です!)

教員の場合それはありえません

教職調整額は上乗せする代わりに、限定4項目(実習の業務・行事の業務・会議の業務・災害などで必要とされる業務)以外の残業の命令を禁じています

しかも、限定4項目も「臨時または緊急にやむを得ない場合」のみです

つまり、教員の業務はもともとが多いから給与を上乗せしておくけど、限定的な場面を除けば残業を命じることはできないよってことです

でも、残業時間96時間を超えてるじゃないか!

ここに恐ろしい解釈が含まれてきます…

管理職も教育委員会も残業を命じていないという立場を取っています

教員が自主的に残業をしている

と主張しているのです

サービス残業です

教員には残業が存在しないという考えの答えは、組織が「個人が勝手にやっていること」という結論づけをしているからなのです

 

じゃあ、教員は個人が勝手に、進んで残業しているのでしょうか?

そんなわけありません

やらねばならない業務を懸命にこなして、迅速に終わらせようとしていてもこれだけの時間がかかっているのです

すべてはこどものため

自分や家族を犠牲にして

 

一般企業のいわゆるブラック企業がそのような態度をとっていることならありえるでしょう(いや、ありえてはいけないのですが…)

これ、公立の、おおやけの組織がやっていることですよ?

そりゃ、国や自治体がやってるんだから、一般企業もやりますよ

 

こんなことでは教員になりたいと思っても、なったら人生棒に振るからあきらめよう

って考える人が増えて当たり前ですよ

実際、教員採用試験の倍率は下降の一途を辿っています

 

これを改善するために給特法に帰りましょう

 

第七条 文部科学大臣は、教育職員の健康及び福祉の確保を図ることにより学校教育の水準の維持向上に資するため、教育職員が正規の勤務時間及びそれ以外の時間において行う業務の量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針(次項において単に「指針」という。)を定めるものとする。
2 文部科学大臣は、指針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 

給特法の悪用されている面を中心に話してきましたが、給特法には教員のことを守るべき決まりも記載されています

今後待遇が改善されて、本当の意味で残業が存在しない状況が生み出されるのを願って止みません