小学校の先生、転職する!

小学校で長く働いたけれど、耐え兼ねて転職を決意した先生のブログ

修行後に見た世界は…

前回の続き

連日早朝から深夜まで教員という仕事に明け暮れる私

もともと完璧主義な所もある

授業の全教科と全領域は出来るようになりたい

児童に頼られ、厳しく優しい先生でありたい

保護者から先生で良かったと言われたい

教職員からも信頼される存在でありたい

教育界に一石投じたい

私という存在の意味をしっかりと持ちたい

 

いろんな欲にまみれていくと、やることが無限に湧いてくる

人は24時間しか平等に与えられないのだ

では、無限に湧くこれらの欲をどう解消するのか

それは、睡眠時間を削ることだ

寝る時間はどんどん短くなる

しかし、出来ることはどんどん増えていく

しかし、それに比例して、やりたいことが増えていく

そうすると、自分の生活を犠牲にする

この繰り返しであった

 

そんな修行の終わりは突然やってきた

修業を開始してから5年目の春、6年生の担任をしていた

修学旅行が6月にあった

修学旅行の指導を学年主任から任され、一所懸命やりきった

終わった翌日から

身体が動かなくなったのだ。

起きれない、起きようとするのに、とても力が要る

起きても準備が億劫だ

職場に着いても、何も取り掛かれないし、涙が出てくる

人の目が刺さるように感じる

 

休むことになった

仕事を出来るようになって、自分の時間を作るために修行したのに、

長期離脱することになったのだ

情けないとほっとしたの相反する感情や言葉で表現しきれない思いが渦巻く毎日

ベランダから景色を見ると、通勤通学する人の姿を見て落ち込む

そのまま顔を上げると、景色が平面に見えたのだ

そう、目の焦点が合わないのだ。脳が働こうとしてくれないのか、

何かを注視しようとしないのだ

 

今思えば、ここで止まっておかないと

もっとだめになっていたかもしれない

 

ここで転職しようか悩む

しかし、ここでは踏みとどまった

なぜなら、私にはこの仕事しかない

この仕事が好きだ!

と思えるようにまで回復したからだ

 

改めてスタートしようと新しい仕事の仕方を考え始める

その折に転勤の辞令が出たのだ

そこで、心機一転新しい自分のスタートを切った

続く